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役員運転手は若いほどよい⁉若手が敬遠される理由と雇用するメリット

 

役員運転手の業界では、若いよりも年齢を重ねたドライバーの方が好まれる傾向があります。

 

働き盛りの若手が敬遠される理由の一つは、役員運転手としての「経験不足」。

経験を積んだ熟練の役員運転手の方が、安心して任せられると考えられているためです。

 

しかし若手の役員運転手にも、メリットは多くあります。

 

今回は、若い役員運転手を雇用するメリット・デメリットと、若手の教育方法・よい若手の人材を雇用する方法などをご紹介します。

 

役員運転手の雇用をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

 

1. 若い役員運転手と経験豊富な役員運転手の違い

 

役員運転手の平均年齢は約57歳。

世間一般では中堅と呼ばれる20代後半から30代でも、役員運転手としては若手とされます。

 

働き盛りとされるこの年代ですが、役員運転手の世界では敬遠されやすく、ベテランと言われる世代の活躍が目立ちます。

 

そもそも役員運転手の仕事は、役員やVIPを目的地までお送りすること。

高度な運転技術だけでなく、失礼にあたらないよう挨拶や身だしなみなどの礼儀も重視されます。

 

そのために経験豊富な役員運転手の方がよいと考えられるのです。

しかし若い役員運転手にも、熟練ドライバーにはないメリットがあります。

 

※参考:厚生労働省|令和元年賃金構造基本統計調査 (https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003084610

 

2. 若い役員運転手のメリット

 

企業が若い役員運転手を雇用するメリットは、経験豊富な役員運転手と比べ柔軟性がある点です。

経験の浅さから、「これ」という固定観念がなく、教育すれば理想の役員運転手に育つ可能性も高くなります。

メリットはほかにも考えられます。

 

<若い役員運転手を雇用するメリット>

・瞬発力がある

・長く働いてもらえる

 

これらのことをもう少し詳しく解説します。

 

2-1. 瞬発力がある

 

事故防止の観点から、若い運転手の方が瞬発力があり運転を任せやすいというメリットがあります。

 

普段から車の運転をしている人は慣れがあり、年齢とともに運転が難しくなっていることに気付きにくいものです。

しかし運転に必要な動体視力は20代をピークに徐々に低下していきます。

また加齢によって視野も狭くなり、動かないものに対して認識しづらくなります。

 

いくら経験があるとはいえ、こういった年齢的な衰えを止めることはできません。

 

そういったことからも若い役員運転手の方が、身体的な面で運転を任せやすいといえます。

 

2-2. 長く働いてもらえる

 

定年退職の年齢が60~65歳と考えると、役員運転手の平均年齢である57歳では、今後10年以上働くことは困難です。

 

しかし働き盛りの若い世代は、これから先30年前後は働くことになります。

 

長く働くことで、担当する役員との信頼関係もより深いものになります。

よい人材なら、できるだけ長く働いてもらいたいと思うでしょう。

 

さらに頻繁にドライバーが定年退職していれば、その分退職金や、新しく人材を雇用するための求人費・採用費がかかります。

若くて優れた人材を長く雇用できた方が、会社としてはコスト面でもメリットがあるのです。

 

3. 若い役員運転手のデメリット

 

メリットがある一方で、若い役員運転手にはデメリットもあります。

デメリットのひとつは、長年働いてきた役員運転手と比べて知識や経験が不足している点。

 

ほかにも以下のようなデメリットが挙げられます。

 

<若い役員運転手を雇用するデメリット>

・転職の心配がある

・事故件数が多い

・経験と知識の不足

 

3-1. 転職の心配がある

 

若い人材は今後長く働いてもらえる可能性があるものの、熟練のドライバーに比べ、退職してしまう心配もあります。

 

ある程度年齢が行くと、転職先が見つけにくくなり退職を考えるドライバーは少なくなります。

しかし若手のドライバーは、終身雇用の概念もなく、待遇面やスキルアップのための転職に対する抵抗感がありません。

 

また仕事だけでなく、プライベートも充実させたいと考える方が多い年代でもあります。

「給与が安い」「時間外労働が多すぎる」といった不満が募れば、退職してしまう可能性も十分あります。

 

こまめに話を聞くなどして、フォローを欠かさないようにしましょう。

 

3-2. 事故件数が多い

 

若い方に瞬発力があるとはいえ、20代までの若年層の事故率が高齢者よりも高いことも事実です。

とくに脇見運転や信号無視といった事故原因が他の年代よりも目立ちます。

これはスマートフォンやカーナビなどへの注視といった理由が考えられます。

採用時の教育では、こういった運転時のマナーの徹底が必要でしょう。

 

ただしこれらのデメリットは、どの年代でも考えられることです。教育体制をしっかりし、ドライバーと良好な関係を築くことで、ある程度回避できるものです。

 

4. 若い役員運転手を教育する方法

 

ではどのように若い社員を育成していけばよいのでしょうか?

役員運転手を教育するに当たって必要なのは、「スキル」「役員運転手としての振る舞い」の2つを習得させることです。

 

4-1. スキルを身につける

 

役員運転手に必要なスキルは第一に運転技術。

後部座席の方が快適に過ごせるような運転ができるよう、実地訓練を行います。

ブレーキのかけ方・右左折・加速など、チェック項目を作成しましょう。

 

またお辞儀や挨拶などビジネスマナーに関しても指導します。

ビジネスマナーを身につけるには、「秘書検定」を学ばせるのもよい方法です。

 

4-2. 役員運転手としての振る舞いを身につける

 

役員運転手としての振る舞いを身につけるためには、ケーススタディを用いるのがよいでしょう。

 

役員運転手は単独で仕事をするため、臨機応変に対応できる能力が必要です。

「雨が降った際の役員への対応」「渋滞にはまった際の対応」など、さまざまな事例について、自分自身で考えさせるようにしましょう。

万が一の事故対応についても必ず身につけさせます。

 

これらの教育は一つのマニュアルにまとめて、いつでも振り返れるようにしておくとよいでしょう。

 

5. 派遣・請負会社の若手役員運転手

 

とはいえ人手不足の現代社会において、若手のドライバーを何年もかけてじっくり育成していく余裕は企業にはありません。

そこで考えられるのが、派遣・請負会社の若手役員運転手です。

 

役員運転手専門の派遣・請負会社では、ドライバーに対し、役員運転手としての心得・マナー・運転技術など、必要な知識やスキルを身につけるための研修を行っています。

 

中には役員運転手の未経験者でもしっかり研修することで、どこに行っても恥ずかしくないだけの技術がある人材を紹介してくれる会社もあります。

 

都内では「セントラルサービス」が、研修に力を入れていることで有名です。

「セントラルサービス」の研修を受けたドライバーは非常にスキルが高く、どこへ行っても恥ずかしくないだけのマナーも身につけています。

 

派遣・請負の役員運転手は、求人や採用のコストを抑えられるなどほかにもメリットがあり、最近非常に注目されています。

自社教育が難しいとお考えの担当者の方は、一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

6. まとめ

 

役員運転手を雇用する企業では、知識と経験のある熟練のドライバーを好む傾向があります。

 

しかし若い役員運転手には、熟練ドライバーにはないメリットがあります。

中にはデメリットもあるものの、待遇面がしっかりしていればある程度回避できる問題です。

 

ただし知識や経験を補うためには、自社で教育体制を整える必要があります。

もしも自社教育は難しいと感じているのであれば、派遣・請負会社に依頼する方法も検討してみましょう。