「役員運転手の研修に必要なものは？」

「時間もノウハウもないため役員運転手の研修ができない！」

 

役員運転手の雇用を検討する際、このように思う方もいらっしゃるでしょう。

 

役員運転手は会社の役員を車に乗せたり、取引先のお客様と関わったりする仕事です。

 

運転技術や接客など幅広いスキルが必要となるため、研修はとても重要です。

 

そこで今回は、役員運転手に施すべき研修内容、研修ができないときの対処法をご紹介します。

 

1. 役員運転手に必要な能力

 

役員運転手は、役員を目的地までお送りする運転業務が中心です。

また会社の役員や取引先のお客様と関わる仕事のため、接客業の側面も持ち合わせています。

 

そのため役員運転手は、下記のような能力が必要になります。

 

・正確な運転技術

・ていねいな接客スキル

 

それぞれ詳しく解説します。

 

1-1. 正確な運転技術

 

役員運転手は、人の命を預かる仕事のため、正確な運転技術が必要です。

 

役員運転手は主に、役員を自宅から会社まで送迎したり、会社から取引先までお連れしたり、役員が出張する際は空港や駅までお送りしたりします。

 

左ハンドルや大型車の社用車を扱う場合も多いため、右左折や急発進・減速などに気を配りながら運転しなければなりません。

役員は運転手に身の安全を委ねているため、安心感を与える運転技術が重要です。

 

雑な運転をしていると、役員からクレームがはいることもあります。

 

万が一事故を起こし同乗者にケガを負わせると、会社の運営にも大きな影響が出るかもしれません。

 

また役員は移動時間に電話をしたり、仕事をしたりすることもあるでしょう。

そのようなときは極力静かな道を走ったり、書類などがしっかり見えるよう明るい道路を選んだりする必要があります。

 

役員運転手は役員が移動時間を快適に過ごせるよう、正確な運転技術が求められるのです。

 

1-2.ていねいな接客スキル

 

役員運転手は会社の役員や、取引先のお客様と関わる「接客業」の側面も持ち合わせています。

 

そのため、ていねいな接客スキルが必要になります。

 

特に以下のビジネススキルは、役員運転手にとって最重要項目といえるでしょう。

 

・清潔感

・ビジネスマナー

・守秘義務の徹底

・コミュニケーション能力　など

 

正しいドアの開け方・閉め方や、傘の差し方など、役員運転手にふさわしい立ち振る舞いを意識しなければなりません。

 

役員運転手は丁寧な接客スキルに加えて、幅広いビジネススキルが必要になるのです。

 

2. 役員運転手の研修に必要な指導

 

役員運転手の研修では、実際どのようなことが行われているのでしょうか。

 

企業によって異なりますが、主に以下のような研修が行われています。

 

・運転技術の指導

・ビジネスマナーの指導

・守秘義務の指導

・定期的なフォローアップ研修

 

一つずつ解説します。

 

2-1. 運転技術の指導

 

役員運転手は会社の重役を乗せるため、特に運転技術の指導を徹底する必要があります。

 

助手席に乗った講師が、ブレーキングや右左折のハンドリングなどについて細かく確認を行います。

 

事故防止を図るためにも、どういった道が渋滞しにくいかといった地理研究も必要になるでしょう。

 

運行ルートを決定する際の注意点・決定方法など、現場で役立つ知識を講師が教えます。

 

また先輩ドライバーや幹部社員が同乗し指導することで、自分では気づかない運転のクセを指摘してもらえます。

 

重役の命を預かる仕事のため、正しい運転技術の指導はとても重要です。

 

2-2. ビジネスマナーの指導

 

役員運転手は役職の高い方と関わる仕事のため、ビジネスマナーの指導も大切です。

 

挨拶の仕方・名刺交換の仕方・電話応答の仕方など、相手に失礼のない言動をとらなければなりません。

 

また、しわだらけのスーツや、汚れた革靴などは相手からの印象が悪いため、身だしなみを常に整えておく必要があります。

 

喫煙や臭いのきつい食べ物を避けるといった、細やかな気配りも必要になるでしょう。

 

役員運転手のビジネスマナーが会社の印象につながるため、ビジネスマナーの指導はとても重要です。

 

2-3. 守秘義務の指導

 

役員運転手の研修では、守秘義務を徹底するよう厳しく指導します。

 

役員運転手は役員のそばで働くため、社内外の重要な情報を耳にすることもあるでしょう。

 

ドライバー自身がそれほど重要ではないと感じても、会社の企業秘密であるかもしれません。

 

そのため耳にした情報は、どんな些細なことであっても外部に漏らしてはいけません。

 

役員運転手の研修では、守秘義務を徹底するよう厳しく指導しましょう。

 

2-4. 定期的なフォローアップ研修

 

定期的なフォローアップ研修を行い、役員運転手に必要なスキルをアップデートすることが大切です。

 

運転技術の再確認や、法改正の周知徹底などを行います。

 

お客様にご満足いただけるサービスを提供するためには、慢心せず、日々の努力を重ねることが大切です。

 

3. 役員運転手の研修ができないときの対処法

 

役員運転手は特殊なスキルを必要とする仕事のため、教育担当の配置が難しい場合があります。

 

役員運転手の研修に悩んだときは、下記の対処法が挙げられます。

 

・他社に研修を依頼する

・派遣・請負会社に役員運転手を依頼する

 

それぞれ確認していきましょう。

 

3-1. 他社に研修を依頼する

 

役員運転手の研修を、他社に依頼するという方法があります。

 

役員運転手専門の派遣・請負会社の中には、企業の役員運転手に対し、外部研修を行っている企業があります。

 

外部に研修を依頼すれば、社内の研修担当者の負担軽減にもつながるでしょう。

 

3-2. 派遣・請負会社に役員運転手を依頼する

 

役員運転手の雇用を検討している方は、派遣・請負会社に依頼する方法もあります。

 

派遣・請負会社から派遣される役員運転手は、すでに研修を受けているため、社内で研修を行う必要がありません。

 

役員運転手に必要なスキルを身につけたドライバーが紹介されるため、即戦力として働いてもらえます。

 

近年では、自社雇用するよりコストを抑えられると、多くの企業が運転代行サービスを利用し始めています。

 

4. まとめ

 

今回は役員運転手に求められる能力と併せて、研修内容や研修ができないときの対処法をご紹介しました。

 

役員運転手は、運転技術や接客スキルなど幅広いスキルが必要となる特殊な仕事です。

 

そのため役員運転手の研修では、さまざまな知識・スキルの指導が必要になります。

 

役員運転手の研修にお悩みの方は、他社に研修を依頼したり、派遣・請負会社の役員運転手を利用したりするとよいでしょう。

 

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