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社用車を傷つけたらどうなる?傷つけない運転技術やポイントを解説

社用車を傷つけたらどうなる?傷つけない運転技術やポイントを解説

社用車の運転は役員運転手にとって、通常の業務です。

しかし、どれほど優秀な役員運転手でも「社用車を傷つけたらどうしよう」と、不安を抱く新人時代があります。

新人時代にしっかり研修を受けて高度な運転技術を身につけることで、社用車を傷つけることへの不安が解消されるでしょう。

 

当記事では、これから役員運転手を目指す方に社用車を傷つけない運転技術のポイントを解説します。

また、研修制度で高度な運転技術を身につけられる役員運転手の求人情報もご紹介します。

社用車を傷つけないための運転技術を身につけて役員運転手の仕事に就きたい方は、ぜひご一読ください。

 

 

 

1.社用車を傷つけた場合には大きなトラブルになるリスクがある

 

社用車を傷つけた場合のリスクは、修理費の実損が発生することです。

運送業では車両保険に加入している会社が大半であるため、社用車を傷つけた場合の修理費も車両保険で支払うケースがほとんどでしょう。

 

車両保険を利用すると等級が下がるため、翌年支払う保険料が高くなります。

そのため、社用車の修理費を全額自己負担で支払う会社も多い傾向です。

 

したがって、社用車をぶつけて傷つけた場合は会社へ連絡を入れて車両保険利用の可否を確認する必要があります。

会社へ連絡を入れている間、社用車に乗っているお客様をお待たせすることになるため信頼を失う恐れもあるでしょう。

 

なお、車両保険を利用しない場合の修理費は役員運転手の給料から天引きできないルールです。「※参照:厚生労働省 労働基準法第24条(資金の支払)について

社用車を傷つけると会社に大きな損失をもたらすうえに、お客様からの信頼も失うリスクがあります。

 

2.社用車を傷つけない運転技術のポイント4選

 

社用車を傷つけない運転技術のポイントは以下の4つです。

 

①急ハンドル・急ブレーキは避ける

②車間距離を十分に確保する

③夜間や雨天時は通常よりスピードを落として運転する

④社用車の特性を把握したうえで運転をする

 

それぞれ解説します。

 

2-1.急ハンドル・急ブレーキは避ける

 

社用車を傷つけないために「急」のつく運転は、避けましょう

急ハンドル・急ブレーキは社用車を傷つける原因となる行動です。

 

急ハンドル 車体の懸架装置部分のゴムを傷つける恐れがある
急ブレーキ 伝達駆動系(クラッチやミッションなど)やタイヤを傷つける恐れがある

 

「急」のつく運転は、車体に大きなダメージを与えます。

急ハンドル・急ブレーキを避けるためには、周囲をよく確認しながら運転することです。

車体を傷つけないのはもちろん、お客様を安全に送迎するプロの役員運転手としても「急」のつく運転は避けましょう。

 

2-2.車間距離を十分に確保する

 

車間距離を十分に確保して運転することも、社用車を傷つけないポイントです。

たとえば、前方を時速60kmで走行する車が急停止した場合、後方の車がブレーキを踏んでも車が停止するのは44m先です。

 

車間距離を確保していない場合、前方の車が急停止すれば社用車のフロント部分は傷つきます。

また、お客様が乗車していれば社用車が傷つくだけではなく、お客様にけがを負わせてしまう恐れもあります。

 

想定外の事故による社用車への傷とお客様をけがから守るために、車間距離は33m以上開けて運転しましょう。(※時速により適切な車間距離は異なります)

 

2-3.夜間や雨天時は通常よりスピードを落として運転する

 

夜間や雨天時は通常よりスピードを落として運転します。

夜間の運転では、日中と異なり走行車が少ないためスピードを上げてしまいがちです。

 

加えて、ライトによって照らされる部分だけに注意が集中しがちでもあります。

その結果、想定外の事故に遭ったり障害物に車をぶつけてしまったりして、社用車を傷つけてしまう可能性も高まります。

 

また、雨天時は雨滴によって視界が悪くなったりタイヤが滑りやすくなったりすることで、思わぬ事故につながり社用車を傷つけてしまうケースもあるでしょう。

夜間や雨天時など視界の悪い環境下で社用車を運転する場合は、通常よりスピードを落とすのが有効です。

 

2-4.社用車の特性を把握したうえで運転する

 

社用車を傷つけないためには、社用車の特性を把握したうえで運転することもポイントになります。

たとえば、プライベートでミニバンを運転している場合、小回りが利くため車庫入れもUターンもしやすいでしょう。

 

一方、社用車として人気の高いハイエースは、ミニバンより車体が大きく最小回転半径も約1m多めに取る必要があります。

車体によってハンドルを切るタイミングも、ブレーキを踏むタイミングも異なるのが一般的です。

 

そのため、社用車と自家用車を同じ要領で運転すると車体をぶつけてしまう恐れがあります。

社用車の特性を把握したうえで適切な運転をすれば、車体を傷つけずに済むでしょう。

 

3.社用車を傷つけない運転技術以外のポイント3選

 

社用車を傷つけるのは、運転技術の不足だけではありません。

運転技術以外にも、以下の項目への注意が必要です。

 

①役員が乗り降りできる幅をキープして停車する

②渋滞情報を把握して余裕のある運転をする

③チェック体制の整っている企業で対応する

 

それぞれ解説します。

 

3-1.役員が乗り降りできる幅をキープして停車する

 

役員が乗り降りできる幅をキープしたうえで、社用車を停車します。

国土交通省の指針における駐車時の車周り幅は、以下のとおりです。

 

設計対象車両 長さ 幅員
軽自動車 3.6m 2.0m
小型乗用車 5.0m 2.3m
普通乗用車 6.0m 2.5m

※参照:国土交通省 駐車場設計・施工指針について

 

上記は駐車場において推奨される車周りの幅であるため、役員が乗り降りする際にスムーズな幅をキープする場合は、もう少し広めに幅を取りましょう。

 

また、役員が社用車を乗り降りする際に扉を開けるのも役員運転手の仕事です。

ご自身で扉を開け閉めして障害物にあたらないか確認することも、社用車を傷つけないポイントになります。

 

3-2.渋滞情報を把握して余裕のある運転をする

 

社用車を傷つけないためには、渋滞情報を把握して余裕のある運転をすることです。

とくに重役を社用車に乗せる場合は、次の予定が詰まっており時間のないケースもあります。

 

時間のない中で渋滞にはまれば、何としてでも予定時間までに間に合わせようとするため運転も荒くなりがちです。

運転が荒くなることで、社用車を傷つけても気づかないケースもあります。

お客様が会議や商談へ行っている間に交通情報を把握して、渋滞回避できるルートを選定し余裕のある運転をしましょう。

 

3-3.チェック体制の整っている企業で対応する

 

本当は傷つけていないのに「社用車を傷つけた」と、身に覚えのない請求をされないためにはチェック体制の整っている企業で役員運転手を勤めることです。

 

たとえば、乗車前後に社用車の点検をする体制が整っている企業であれば、いつ誰が社用車を傷つけたのか明白になります。

その結果、根拠のない請求をされる可能性もなく、お客様からの信頼を失う恐れもありません。

 

一方、チェック体制の整っている企業では、社用車を傷つけるとすぐに判明するため責任も瞬時に発生します。

本記事でご紹介したポイントを把握して実践することで、社用車を傷つける心配はないでしょう。

また、研修会を開催している企業へ勤めれば、高度な運転技術が身につくため社用車を傷つけない運転も可能になります。

 

4.まとめ

 

社用車を傷つけると、会社側に大きな損失をもたらすうえにお客様からの信頼も失う恐れがあります。

本記事でご紹介した社用車を傷つけない運転技術のポイントを把握したうえで、慎重に業務にあたりましょう。

 

社用車を傷つけない運転技術のポイントは以下の4つです。

 

①急ハンドル・急ブレーキは避ける

②車間距離を十分に確保する

③夜間や雨天時は通常よりスピードを落として運転する

④社用車の特性を把握したうえで運転する

 

こういった運転技術は、研修会を開催している会社で習得できます。

役員運転手を目指している方は、研修会を開催している会社へ応募するのもおすすめです。

 

プロドライバーであれば、お客様を安全に送迎するのはもちろん、お客様の所有物も大切に扱いましょう。

ぜひ、本記事でご紹介したポイントを研修や業務に生かして、プロの役員運転手を目指してください。